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ルーア | エッジ、どうだ? |
エッジ | 何もない、異状なしだ こんなものか、実戦って |
ルーア | 気楽でいいな、子供は |
エッジ | ルーアは知ってるのか? 僕らがここで何を守ってるのか |
ルーア | どうして? |
エッジ | 知りたくないのか? |
ルーア | ごめんだね 経験から言うと、帝国に首を突っ込むと ろくなことがない |
エッジ | 今だってろくなことなんてないさ |
ルーア | いいか、よけいなことに関わるなよ それが俺達の鉄則だ 俺達は帝国軍に雇われて この発掘所を守ってる それだけだ 必要以上の詮索は無用、 死にたくないならな |
隊長 | !!!(呼び声) |
ルーア | ちくしょう! 中から現われやがった! |
エッジ | 敵? 旧世紀の? |
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ナレーション | 栄華を誇った文明が滅んで数千年 かつての力を失った人類は、 自らが生み出した遺伝子改造による 生物兵器に脅かされつつ 黄昏の時代を過ごしていた だが、失われた文明の力を借りた <帝国>が出現した時から 再び時代は回り始めた 帝国の手によって発掘された <旧世紀>の兵器は 人類の生存を脅かす 多数の巨大生物を撃退し 再びわれらの時代が来たと 人々を歓喜させた しかし、力は欲望を生み 欲望は戦乱を生む 帝国と同じく旧世紀の力を手に入れた 周辺国家との戦争は 深刻化の一途をたどった 自らの優勢を保つため 帝国は旧世紀の遺跡の発掘を 強引に進める一方で 帝都に大規模な研究機関を設け わずかずつではあるが 古の時代の謎に迫ろうとしていた |
帝国兵 | 目的地4番発掘所まで、あと30分 |
アーウェン | 帝都の作戦も順調に進行中です…しかし |
クレイメン | あれを皇帝に渡すわけにはいかん アーウェン、反逆の時は今しかない |
帝国兵 | 4番発掘所より入電! われ、攻性生物と遭遇…救助信号です |
クレイメン | ちょうどいい 向こうから呼んでくれているようだ |
アーウェン | 最大戦速、15分で到着すると伝えろ! |
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エッジ | くそっ! くそっ! |
隊長 | 逃げろ! こいつはいつもの雑種じゃない 血統書つきだ 俺達の手には負えん! |
ルーア | 助けは呼んだ エッジ、おまえは逃げるんだ… |
隊長 | バカ、無茶だ 何するつもりだ |
エッジ | うわっ! |
隊長 | エッジ、逃げろ! |
エッジ | うわぁぁぁぁっ! |
攻性生物 | オオオオオオー! |
エッジ | ひ、人? |
隊長 | エッジ! よそ見をするな! |
攻性生物 | オオオオオオー! |
隊長 | 足場だ! 足場を狙え! |
エッジ | うおーっ! |
隊長 | 奴はまだ死んでない 早くここから出るんだ |
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隊長 | ぐぉ…! |
エッジ | 隊長! |
ツァスタバ | げへへへへ…… |
ルーア | 帝国軍? 待ってくれ…味方だ、俺達味方だ |
ツァスタバ | 味方? ふん、さっきまではな |
クレイメン | ツァスタバ、ザコにかまうな あまり時間がない… |
エッジ | なぜだ? なぜ僕らを… それに…あれは… |
クレイメン | 見たのか? |
エッジ | 人だ 女がいた |
エッジ | うっ! |
アーウェン | クレイメン閣下 もう、後戻りはできませんぞ |
クレイメン | 例のものを運び出す 急げ! 『帝国軍』が来る |
エッジ | あれは……何だ? 畜生、待…て… |
ツァスタバ | げへへへへ! |
ツァスタバ | ガキめ、しぶとい |
エッジ | ウッ! |
ツァスタバ | げへへへへ…… |
クレイメン | 帝都の仕掛けもそろそろ作動する 次の作戦に移るぞ |
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(字幕) | 同時刻 帝都 |
デナ夫 | 帝都を中心とした半径1万リオン、 完全に消滅しました アカデミーからの報告では 原因となった、地下の遺跡の暴走には 人為的な手が加えられた跡があると… 皇帝陛下、ご指示を |
皇帝 | クレイメンめ…やりおるわ まさか、我が帝国に取って 代わろうとするとはな だが、帝都を滅ぼしたこの力も、 『塔』に秘められた力に比べれば 赤子のようなものだ あれさえ手に入れば、帝国など 何度でも再建できる |
デナ夫 | はっ |
皇帝 | クレイメンを追え 奴が塔にたどり着く前に粉砕せよ この、旗艦グリグオリグの力でな |
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エッジ | …生きてる…!? …助かったのか… 早く上に戻らないと…隊長達が… |
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エッジ | くそっ…! |
ドラゴン | オォーー!(鳴き声) |
エッジ | ううっ! うわぁ!! |
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エッジ | 今のは… 乗れって…言うのか? |
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エッジ | 隊長! |
隊長 | 生きてたのか…よく無事で… |
エッジ | 隊長! |
隊長 | 早く行け! 奴らは谷にそって…北へ向かってる… あの男…クレイメン達を追え… 本物の帝国軍が来る前に… |
エッジ | クレイメン!? 誰なんです、そいつは!? それに、 なんで追わなきゃならないんです!? |
隊長 | 帝国の特務部隊… 黒い艦隊を率いる男の話を聞いた事がある おそらくは…奴が…… ここを見れば、帝国は俺達を疑う… あの発掘物を奪回する以外、 おまえの生きのびる方法はない… 胸の…ポケット…… そうだ |
エッジ | 隊長、これは… 隊長? |
エッジ | 隊長!! …くそっ… …クレイメンめ… |
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ガッシュ | ここも…やられたのか… |
エッジ | やられた? |
ガッシュ | 攻性生物…あの化け物どもさ だが、何で突然… 俺はこの辺りを調べてくる 悪いが、もう一晩だけつきあってくれ |
エッジ | ああ |
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ガッシュ | …ふうん、 で、こんなのと一緒に 旅をする事になったのか …俺達シーカーの間じゃあ、 ドラゴンは神様の使いって事になってる もっとも、神様なんて 世界を護る存在がいるんなら この村もこんな事には ならなかっただろうがね ま、帝国じゃ逆の言われ方をしてるし、 本当のところはわからんよ |
エッジ | 逆? |
ガッシュ | 旧世紀を滅ぼした悪魔だとよ そりゃそうも言いたくなるさ 奴ら、何度も手痛い目にあってるからな ま、その辺はあんたの方が詳しいか 傭兵とはいえ、帝国にいたんだろ? |
エッジ | あ… |
ガッシュ | で、これからどうするんだ? |
エッジ | 隊長には、クレイメンを追えって言われた だけど、そうじゃなくても 隊長やみんなの仇を討ちたい… |
ガッシュ | 仇討ち、か… ま、それもいいさ どちらにしても、 よほどの目的がないとつらいからな 辺境の旅は… |
エッジ | じゃあ、あんたの目的は何なんだ? |
ガッシュ | 俺か? 聞いてどうする? |
エッジ | え、い、いや |
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ガッシュ | ある物、いや人を探してる 『絶対の客人』とでも訳せばいいのかな 旧世紀の記録には、そう書いてある |
エッジ | 絶対の客人…? |
ガッシュ | …悪いが、それ以上は言えんな… そのクレイメンって奴は砂漠へ向かったぜ |
エッジ | えっ!? |
ガッシュ | そのせいで砂漠の攻性生物が ここに攻め込んだのさ シーカーは死んでも仲間に 情報を伝える術を知ってる この村にいた仲間が残した遺言さ |
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エッジ | クレイメンは…奴はどこだ!? |
アーウェン | 愚か者め…私は囮にすぎん… 閣下は今ごろ『塔』に… …おまえは…あの時の… よくここまで追ってきたものだ だが、それもここで終わりだ あとは彼女が… |
エッジ | 彼女? |
二人 | うおっ!! |
エッジ | …あいつは!! |
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エッジ | 帝国軍! |
帝国兵 | おい! おまえ!! 侵入者だ!! |
エッジ | くっ!! |
帝国兵 | 船内に拘留しておけ、出航が近い |
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帝国兵 | おい、誰が寝ていいって言った! |
エッジ | だから、何度も言ってる…じゃないか 僕らも襲われたんだって… |
帝国兵 | ふざけるなよ このハンターくずれが! クレイメンにいくらもらった、あ? |
上級士官 | エッジ君、 君はクレイメンという男を よく知らないようだ 彼は『塔』の力を使い、再びこの世界を 滅ぼそうと考えている男なのだ 旧世紀がそうやって滅びたようにね… …かつて、一夜にして3つの大陸を 焼いたと言われる『塔』… その力は、我々帝国にこそふさわしい そうは思わんかね、エッジ君 |
エッジ | ふん… |
上級士官 | 言いたくなければそれでもいいがね 聞く方法はいくらでもある |
エッジ | !? うああああああああっ! |
帝国兵 | 思ったよりねばる… このまま旗艦艦隊に引き渡しますか |
上級士官 | 待て…これを見ろ |
帝国兵 | これは…! |
上級士官 | クレイメンめ… 我々が思っている以上に 情報をつかんでいるようだ |
帝国兵 | では、すでに塔へ? |
上級士官 | だとしても、ここで発掘した あれを使えばよい とにかく、陛下への報告を急ごう |
帝国兵 | はっ |
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ガッシュ | シッ! |
ガッシュ | なんでこんなとこに? って顔だな ま、少し待てばわかる 時間だ |
帝国兵 | ぐっ! が… |
ガッシュ | 帝国戦艦ってのは 意外と隠れ場所があってな、 帝国がやばい物を発掘したっていうから 便乗して見に来たのさ おまえがいるとは思いもしなかったが… 立てるか? |
エッジ | うう… |
ガッシュ | 見かけのわりには大丈夫そうだな 行くぞ! |
エッジ | 行くって…どこに? |
ガッシュ | 甲板に脱出するんだ 相棒が待ってる、おまえのな |
エッジ | !? |
ガッシュ | 早く! |
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エッジ | あいつは!! |
ツァスタバ | 礼を言うぜ わざわざ、ウルのガーディアンを 復活させてくれるとはな!! あんたの仲間も、あの世で大喜びだぜぇ! |
何も知らねえガキが クレイメン閣下にたてつくなんざ、 お笑いぐさだぜ!! そこで攻性生物のエサにでもなりな!! | |
エッジ | くそぉ! |
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エッジ | 地下には来たけど… ドラゴンなしじゃな… どうすりゃいい… |
エッジ | ! |
アゼル | 撃つな 生き残りがいる事を知らせてどうする 敵の数が増えるだけだ 奴らには目も耳もない じっとしてれば通りすぎていく |
エッジ | フゥ… ! |
アゼル | 銃を下ろせ |
エッジ | こっちへゆっくり出てこい 銃を下ろすかどうかはそれから決める |
アゼル | 出られるならとっくに出てる… |
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エッジ | 助けてもいいぞ 塔への道を教えてくれるのならな |
アゼル | すでに塔への入口は封印した そんな事より生きのびる方法を考えろ |
エッジ | 生きのびる方法? どういう意味だ? |
アゼル | ここの攻性生物の戦闘能力は かなりのものだ 一人で戦って勝てる相手ではない 私も、この足だからな とても脱出は無理だ |
エッジ | 一時休戦…ってことか? いいだろう、だけど地上に出られるまでだ それにあんたには聞きたい事が山ほどある |
アゼル | その前に、ここを早く離れた方がいい 聞こえるだろう? |
アゼル | 裏側に起動スイッチがある それを押せば動く |
アゼル | 戦闘装備…作動 その銃とシンクロさせる 私が船をコントロールする 敵が来た時の処理はまかせる ドラゴンをコントロールできるのなら、 できるはずだ |
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エッジ | くそっ、やっぱり追ってきたか! |
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アゼル | あとはこれが上へ運んでくれる |
エッジ | もう追ってこないかな |
アゼル | 奴らは巣からは離れない これ以上は追ってこない |
エッジ | …そう願いたいな |
エッジ | 食うか? そういえば、君の名前も聞いてなかったな |
アゼル | アゼル |
エッジ | 変わった…名前だな |
アゼル | 私が眠ってたベッドに、そう記されていた |
エッジ | ベッド? |
アゼル | 数千年間、いた場所だ …私は、おまえたちとは違う 見た目は人間に近いが、 中身はさっきまで戦ってた彼ら 攻性生物の方にずっと近い ただ、与えられた力が違う それだけだ |
エッジ | …力…? |
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エッジ | …なぜ、僕と戦う? |
アゼル | あのひとの邪魔をするからだ… |
エッジ | なぜ、そうまでして奴を守る |
アゼル | あのひとはこの世界を守ろうと… あるべき姿にしようとしている それを邪魔する者は誰も近づけさせない |
エッジ | …バカな! 奴は薄汚い裏切り者だ! 『塔』の力を手に入れるために 隊長達を殺したんだ!! アゼル、君はだまされてるんだ |
アゼル | たとえそうでも、あのひとは私を 永遠の闇から呼び戻してくれた だから、あのひとのために戦う… |
エッジ | 僕は、あの発掘所にいたんだ あそこは退屈だったけど、 そんなに悪い所じゃなかった みんながいたし… それが、君が発掘されたとたんに 全て終わったんだ わけもわからないうちに味方に攻撃されて 今じゃ、帝国軍にまで追われてる… |
アゼル | すまない… |
エッジ | …えっ…? |
アゼル | 違うのか? こういう時はそう言って謝るんだって あのひとが… |
エッジ | フ… |
アゼル | ひとつ聞きたい なぜ、ドラゴンを操れる あれは普通の人間に扱えるものではない |
エッジ | 僕にもわからない…だけどドラゴンって |
エッジ | 何!? |
アゼル | 追ってきた |
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アゼル | あっ… |
エッジ | だめか…! |
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アゼル | …これ以上、あのひとの邪魔をするな… |
エッジ | えっ? |
アゼル | …でなければ… おまえを、殺さなければならなくなる… |
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クレイメン | ひさしぶりだな |
エッジ | あ!! |
クレイメン | 正直言って驚いたよ… まさか君が噂のドラゴン使いだったとはな |
エッジ | それだけか? 僕の事を覚えているのなら、 自分があそこで何をしたかも 覚えているはずだ!! あの発掘所でな! |
クレイメン | エッジ君、これは戦争なのだよ 世界を破滅から守るためのね その鍵ともいうべきアゼルを手に入れる それにはああいう方法しかなかった… もっとも、帝国はまだ あきらめていないようだが… 君に会いに来たのはその事だ… |
エッジ | !? |
クレイメン | 撃つな!! |
エッジ | クレイメン!! |
パエット | 大丈夫か! …くそっ、逃がしたか… やっぱり、帝国の奴らだったんだろ? 昼間から、なんか怪しいと思ってたんだ どうだ! 俺も役に立つもんだろ… どうした? エッジ! |
エッジ | いや…何でもない 何でもないんだ… クレイメン… |
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エッジ | しまった!! 間に合うのか… |
エッジ | …帝国軍… 新手か!! 奴ら… |
エッジ | そんな…そんなバカな!? |
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クレイメン | アゼルはそこに下ろしたまえ |
クレイメン | こっちだ… |
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クレイメン | また君に借りができたな 見たまえ 帝国軍の最後の切り札、 旗艦『グリグオリグ』だ 人間の扱う物ではないのだ… あの戦艦も、塔も…旧世紀の全てが |
エッジ | …おまえはどうなんだ 自分だけ特別扱いか? |
クレイメン | …ついて来たまえ 君に見せたい物がある |
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エッジ | 水? |
クレイメン | ウルへと通じている …これがこの『塔』と呼ばれる 遺跡の役目なのだよ すでに死んだ星に 人類が生き続ける環境を作ること… 我々は目に見えない旧世紀の力によって 守られているのだ ここに来るまでに見ただろう あの大量の攻性生物を あれも塔から生まれ出たものだ 彼らは生態系の管理者なのだよ その行動の全てが 人類を滅亡から守るためのものなのだ |
エッジ | 守るだって!? 一体どこが!! |
クレイメン | いいかね 君も帝国に関わってきたのなら わかるだろう 彼らが行ってきたのは 終りない資源の浪費と戦争だけだ …塔によって再生しても、 我々人類はそれをあっという間に 消費してしまう 誰かが…そう、 人間以外の誰かがコントロールせねば 我々は自分の首を絞め続ける 永遠にな そう考えた旧世紀の賢人達に 全てが仕組まれたのだ 塔や攻性生物を含む、この世界の全てが… |
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クレイメン | むろん、旧世紀の人間達にも反対者はいた 両者の長い戦いの時が過ぎて …最後に反対者によって作られたものが これだ 塔を外部から破壊する事は難しい だが、その内部に潜入し、 コントロールを奪う事はできる 特に、それが攻性生物ならばな …アゼルはそのために作られた兵器なのだ 皇帝はそれを知り、彼女を探した 私はそれを知り、彼女を強奪した そう、彼女を… アゼルを旧世紀の使命から解放し、 新たな目的を与えるためにな… |
エッジ | 帝国軍!? |
クレイメン | 彼らは手に入る力 全てを手にしようとしている 愚かな事だ ただの兵器ですら扱いきれず、 その力に振り回されているというのに だが、もう止められる者は誰もいない …いや、君ひとりだけだ |
エッジ | 僕にどうしろと? |
クレイメン | 何も… 私は、ただありのままを話しただけだ これからどうするか 君自身が決めればいい |
エッジ | 僕は…、 僕はまだおまえを許したわけじゃない |
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アゼル | ダメだ! |
皇帝 | 役者がそろったようだな クレイメン、貴様には罪を償ってもらう そっちのハンターは我々の手で 徹底した実験が必要だ ドラゴンの力を使えるのだ 普通の人間じゃあるまい |
クレイメン | ! |
皇帝 | うぉ! |
皇帝 | 皇帝たる私に銃を向けるとは、クレイメン その罪は万死に値する |
クレイメン | グオオ! ……… |
アゼル | !! |
皇帝 | 永かった… ようやくこの力を我が物にできる… さあ、アゼルよ、扉を開けるのだ! 我々人類の輝かしい未来への扉をな! |
エッジ | な…何だ… |
アゼル | アアーーーッ! |
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皇帝 | 今のは… |
クレイメン | アゼル…そうか、塔を… |
皇帝 | お…おお…… うわーっ!! |
帝国兵 | がっ… |
エッジ | ! |
帝国兵 | うわー! |
クレイメン | エッジ君…後は… 頼む |
アゼル | !!! |
エッジ | あっ… くっ! うおーっ! |
CHARA | TEXT |
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ガッシュ | 来たか ついて来てくれ 話しておきたい事がある… |
エッジ | あの攻性生物の群れ… それに帝国軍は? |
ガッシュ | 心配ない 部下達が監視してる 動きがあればわかるはずだ |
エッジ | 部下? |
ガッシュ | シーカーってのは高度に 組織化された集団だ 世間には、ただの盗掘者集団みたいに 思わせてるがな |
シーカー兵 | グリグオリグ止まりました 帝国軍の残存部隊も撤退中です |
ガッシュ | わかった、現状を維持しろ |
シーカー兵 | はっ |
ガッシュ | 今は俺がそのシーカー達を束ねてる |
エッジ | な… |
ガッシュ | 意外だったか |
エッジ | あっ! |
ガッシュ | 誰もこんな人間がリーダーだとは 思わない… シーカーって集団がまさにそれなのさ… |
CHARA | TEXT |
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ガッシュ | ここだ |
エッジ | すごい… |
ガッシュ | シーカーはもう200年近く 旧世紀の研究を続けている おまえに会ったのだって偶然じゃない ドラゴンを手に入れた人間を 野放しにはできないんでな ずっと、行動を監視させてもらった |
エッジ | じゃあ、僕を助けてくれた時も… |
ガッシュ | そういう事だ 全てはこいつを破壊するためだ 帝国が塔と呼追い求め、 クレイメンが守ろうとした全ての源… |
エッジ | ちょっと待ってくれ あんたは、いやあんた達は一体何者なんだ シーカーが組織だっていったけど、 じゃあその目的は? なぜ正体を隠す? |
ガッシュ | 全てはこの世界を取り戻すためだ |
エッジ | せ…世界!? |
ガッシュ | そうだ、そのために塔を… いや、旧世紀の遺跡、全てを破壊する |
エッジ | 塔を破壊!? だって、あれは… |
ガッシュ | …クレイメンに聞いたのか… 確かに、奴の言う通りこれは世界を 再生させるためのものだ こいつらに管理されていれば 「滅亡」はない だが、生きてるんじゃない 生かされてるだけだ |
エッジ | しかし… |
ガッシュ | エッジ、初めて会った時に行った村を 覚えてるか? |
エッジ | ああ |
ガッシュ | 俺達シーカーは、 ああいった、攻性生物にやられた街や村の 生き残りなんだ… |
エッジ | … |
ガッシュ | 正義は俺達にないかもしれん だが、エゴと言われようと なんと言われようと人間はあがく… 俺達も例外じゃない そして、そのためには… |
エッジ | アゼルが必要…か |
CHARA | TEXT |
---|---|
ガッシュ | しかし、それだけじゃない 塔の機能を止めるためには こいつが必要なんだ |
エッジ | ドラゴン!? |
ガッシュ | 各地に散らばる塔や遺跡は、 過去に全てドラゴンによって その機能を奪われている 『絶対の客人』とは、 ドラゴンそのものの事だったのさ! アゼルにはドラゴンを導いてもらう |
エッジ | 彼女が協力してくれるのか? |
ガッシュ | わからん だが、旧世紀の亡霊に 生かされ続けるのは、もうごめんだ! 俺達がもう一度 自分で歩きはじめる為には… アゼルが必要なんだ 詳しくは「編み人」のザドクが知っている 話を聞いてくれ すべては、それからだ 俺は他にやる事がある この場所は自由に使ってくれ エッジ、 おまえ、戦いっぱなしだったんだろ? ゆっくり休むといい |
CHARA | TEXT |
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エッジ | 様子は? |
アゼル | う……… あっ! |
エッジ | 大丈夫か? うなされてたみたいだけど |
アゼル | うなされてた? |
エッジ | ああ、悪い夢でも見たのか |
アゼル | あのひとを殺したの… 私が… …夢…? そうか…夢… |
エッジ | 何? 夢を見るのが初めてみたいな口ぶりだな… |
アゼル | 初めてよ 今までは、こんなことはなかった… …あのひとは!? |
ガッシュ | 死んだよ |
アゼル | ! |
ガッシュ | クレイメンは攻性生物に殺された だけど、奴は本望だろうよ 自分の主張通り、 間引かれて死んだんだからな あんたが起こした攻性生物にな |
エッジ | ガッシュ! |
ガッシュ | そんな目で見るなよ 俺だって彼女が憎いわけじゃない ただ、誰が敵か気づいてほしいだけだ |
シーカー兵 | 現れました! 方位07、2500リオン、 …ものすごい数です |
ガッシュ | どっちだ! |
シーカー兵 | 攻性生物と…グリグオリグ、両方です |
ガッシュ | わかった、 すぐ監視台に行く |
アゼル | しばらく、一人にして |
エッジ | … |
アゼル | ちょっと待って …まだ…名前も聞いてなかった |
エッジ | 僕は…エッジ |
アゼル | エッジ… ありがとう |
CHARA | TEXT |
---|---|
ガッシュ | …主を失ってもその行動を止めはしないか …艦橋に攻性生物がびっしりはりついてる おそらく生存者はいまい… |
エッジ | じゃあ… |
ガッシュ | コントロールを失って 手当たりしだいに攻撃している 今の奴は、敵味方の区別なく攻撃する ただの殺戮兵器にすぎん |
全員 | うわっ! |
ガッシュ | 第2次防衛線までは放棄させろ! 急げよ! 時間がない!! |
シーカー兵 | はっ |
ガッシュ | エッジ、頼めるか? あのデカブツだけは俺達の手に負えん |
エッジ | そのつもりで僕をここに置いてたんだろ |
CHARA | TEXT |
---|---|
ガッシュ | ここも、もう終わりだ 廃棄して次の居場所を探す… 一緒に来ないか? |
エッジ | 塔は…セストレンはどうするんだ? |
ガッシュ | この少ない戦力じゃ とても勝ち目などない… セストレンを倒す以前に 俺はこの里の人間を守らなきゃならない 生きのびさえすれば、また戦える時が来る 20年、30年… いや、もっと後になるかもしれんがな |
エッジ | 僕はもう一度、塔に行く ドラゴンもそれを望んでるし… 僕が塔へ行けば 攻性生物を引きつけられる ガッシュ達は、その間に逃げてくれ あとは…僕が |
ガッシュ | だが、どうやって? アゼルはまだ… |
アゼル | 私も行くわ |
エッジ | えっ? |
アゼル | 私が行って、彼とドラゴンを セストレンに送ります …だけど、かんちがいしないで それが旧世紀に与えられた 役目だからじゃないわ あのひとの言っていたこと、 この人たちの言っていること、 どちらが正しいのかはわからない だからエッジ、 あなたに行って確かめてほしいの …そこに、セストレンに何があるのかを… |
ガッシュ | すまん… |
ガッシュ | エッジ、 俺達が最初に会った渓谷があっただろう 覚えてるか? |
エッジ | ああ |
ガッシュ | 帰って来たら、あそこで再会しよう いいか、約束だからな |
CHARA | TEXT |
---|---|
アゼル | はじめるわ 扉を開きます 早く、ドラゴンへ… |
エッジ | アゼル、君は!? |
アゼル | 私はここに残るわ まだ、やることがあるから… |
エッジ | 何だって? |
アゼル | あなたをセストレンに送ると同時に、 この『塔』を破壊します そうすれば、あの人たちは無事逃げられる |
エッジ | そんな!? …アゼル、君はどうなるんだ? |
アゼル | わからない、だけど大丈夫… 死ぬわけじゃないわ… 早く! |
エッジ | くっ! |
アゼル | 本当は… もう、一人にはなりたくない… だけど…私は… |
エッジ | 必ず…必ず帰ってくる! だから!! それまで待っててくれ!! |
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(セリフなし) |
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セストレン | エラー…消去未遂…追撃せよ… |
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セストレン | ポイント確認…シェルクーフを起動… |
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村人 | 最近、やけに変種が生まれる… |
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セストレン | エラーの封印を確認… |
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セストレン | エラーの復活を確認……再度、封印せよ… …Dタイプ01起動確認… |
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ドラゴン | これで終わる… |
エッジ | この声…ドラゴンなのか!? |
ドラゴン | 旧世紀の残した遺跡、 全ては今、私と共にある… さあ、私を殺してくれ『絶対の客人』よ …そのために私は帰ってきたのだ |
エッジ | 絶対の客人? それってドラゴンの… |
ドラゴン | そうではない… |
エッジ | どういう意味だ? |
ドラゴン | 私は『絶対の客人』を導く存在にすぎない 旧世紀の呪縛を解き、 世界を再び人の手に戻せるのは、 外の世界よりドラゴンに導かれた者… 『player』…君だけなのだ 『絶対の客人』よ… 世界を人の手に返そうとした あの時から始まった旅の… そして、数千年に渡る使命が 終焉する時が来たのだ さあ、…ボタンを押してくれ …少年、エッジに宿りし魂… 『player』よ 再び、全てを始めるために |
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ドラゴン | …ありがとう …そして…すまない |
エッジ | そうか、君が僕の中に… 君こそが『絶対の… |
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シーカー兵 | …もうそろそろ… |
ガッシュ | わかってる |
シーカー兵 | お気持ちはわかりますが… もう水も食料も… |
ガッシュ | わかってる! 明朝、ここを出る 準備を…始めてくれ |
シーカー兵 | はっ |
ガッシュ | 目的のない旅…か …エッジ… |
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アンユウ | …西に行く? やめた方がいい 攻性生物は減ったが、嵐が激しい 命を捨てに行くようなもんだ |
子供二人 | アハハハ… |
子供 | あっ! ありがとう まてー |
アンユウ | なあ、そこまでするほどの奴なのか? あんたの探してる人って あんたも、その人もゾアの街に 由縁があるんだろ? せっかくあの戦乱を生きのびたんだ… それなのに… |
アンユウ | なあ、 この砂漠を越えたとこで街を造ってる あんたも来ないか? 人手はいくらあっても足りないんだ |